ワットとワットアワーは、ともに電気に関する単位ですが、示しているものは異なります。これを理解するために、水道の蛇口と水を使って例えてみましょう。
- ワット (W) は「電力」の単位
ワットは「電気の力」を示す単位です。これを蛇口の水の流れに例えると、蛇口をどれだけ開けているか、すなわち、水の出るスピードや強さを示していると思えば良いでしょう。
例:100Wの電球は、100ワットの「力」で電気を使って明るくなる。 - ワットアワー (Wh) は「電気の量」の単位
ワットアワーは「どれだけの時間その電気の力を使ったか」を示す単位です。水の流れを例に取ると、蛇口をどれだけの時間開けて放出した水の量に相当します。
例:100Wの電球を1時間使うと、100ワットアワー (100Wh) の電気を消費する。
項目 | 説明 | たとえ | 例文 |
ワット (W) | ・電気の「力」の単位。<br>・その瞬間にどれだけの電気を使っているか示す。 | 蛇口の水の流れの強さ。 | 100Wの電球は、その瞬間に100ワットの力で光る。 |
ワットアワー (Wh) | ・電気の「量」の単位。<br>・ある時間に使われた電気の総量を示す。 | 蛇口から出た水の総量。 | 100Wの電球を1時間使うと、100ワットアワーの電気を使う。 |
要するに、ワットは「その瞬間の電気の使われ方」、ワットアワーは「ある時間でどれだけの電気を使ったか」を示しています。
水の流れで言えば、ワットは「その時の水の出方」、ワットアワーは「どれだけの水を使ったか」となります。